[大 倉 岳]


かっての賑わいはいずこ、今は廃スキー場

朝日に輝く山頂   山頂からは日本海も望める

雪の下にはこの三角点がある

笠雲のかかる白山   バージンロードを踏みしめて

山名:大倉岳、点名:蛇 谷、三等三角点、標高 650.65m
基準点コード:TR3-5436-34-3401、5万分の1地形図名:白峰   

山行日:平成15年1月26日

 大倉岳は南加賀の山域では登山者の多い山。標高は低いが、山深さを感じさせる。山頂に立てば加賀方面の平野が 見渡せ、遠く日本海も望める。麓には、小松市の「大倉岳高原スキー場」と鳥越村の「鳥越高原大日スキー場」と2 つのスキー場が営業していた。

 初めてのスキー登山が、昭和48年12月、大倉岳スキー場から登りだした。用具が揃っておらず、かかとの固定 されたゲレンデスキーで山頂を目指した。横になっての階段登りで深い新雪で苦闘しな がらも到達した雪の山頂は気持ちが良かった。しかもスキー場の喧騒を逃れて、たった一人タバコ をくゆらせ、なんとも贅沢な気分に浸れた。

 大倉岳は鉱山の山で鉱石の運び出しのため、小松から敷設されたのが超狭軌の尾小屋鉄道。これが当時、運転 されており、最初で最後の乗車であった。ウーン、懐かしい。(この鉄道車両は鉱山記念館の前に動態保存され ている)

 かって、山頂にたたずむと、小松大倉岳・鳥越大日の両スキー場の喧騒が風に乗って流れてくる程度であったが、 鳥越スキー場がついに山頂にまで。標高の割には奥深い山で、展望が良く、白山を始めとする山々に加え日本海まで も望める好位置。
 ミズバショウは小松市の天然記念物。南斜面にあって開花が早いため、毎年新聞紙上を賑わす。仏峠の伝説。かっ ての銅山、超狭軌のミニ鉄道、近年はパラグライダーの練習場、コスモス畑と話題に事欠かない山である。