白 山
黒部市 嘉例沢
廃村に残る神社、異様な風体の狛犬

社頭、遠くに社殿が見える

  

石段の途中に彫りの深い、異様な顔の狛犬    

   

  

  

  

嘉例沢の石仏の鞘堂   石仏

離村記念碑
    
撮影日:平成30年4月26日
鎮座地: 富山県黒部市嘉例沢1610番

 平成12年には住む人のいなくなり、廃村。鳥居のあたりは草ぼうぼうで、 参道の体をなしておらず、いかにも侘しい。石段の途中に彫りの深い、異様な顔の狛犬がいる。 眉と唇が強調され、逆三角形の顔、おかっぱのような髪。参拝する人は わずかであろうが、ちゃんと睨みを利かせていいる。
 村跡には、富山県指定史跡「嘉例沢の石仏」がある。幅5m、高さ5.8mの巨石に五体の石仏が浮き彫りされている。室町 時代、江戸時代のものとされる。鞘堂で覆い今も大切に保存されている。
 廃村とはいえ、山仕事などで訪れる元村人はいるようで、そんな一人から話を聞いた。かってはかなり繁栄した 地区で、石仏、白山神社の他に地主神、尼寺、冬期分校もあった。山の上には中世の山城が2ケ所、黄色味を帯びた オニックス・マーブルと呼ばれる石の産地で、国会議事堂の石材としても使用されているとのことなどを、 懐かしく、誇らしげに話してくれた。